ペアリング暗号解読世界記録達成

投稿日時: 2012-07-06 (2053 ヒット)

      既にご存知の方も多いと思いますが,九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・富士通研究所・情報通信研究機構の研究グループが,次世代暗号として期待されているペアリング暗号の解読で世界記録を達成し,ペアリング暗号の安全性の確立に向けて大きな一歩となる成果を挙げました.
応用数理の活性化を象徴する一つの事例として,会員の皆様にご紹介したいと思います.



この成果はプレスリリースの形で発表後,さまざまなメディアで大きく報道され,数理が社会を支えているという事実を社会に広くアピールすることになりました.このように数理的側面の強い研究成果が大学の数学系の部局から発せられることは今まであまり例がありません.

http://www.imi.kyushu-u.ac.jp/news/view/284
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2012/06/18.html
http://www.nict.go.jp/press/2012/06/18-2.html


ペアリング暗号は高度な数理を利用しながら,産業にも重要な応用があるという興味深い次世代暗号であり,研究グループは全員数学者もしくは数学科出身者です.この研究でも,数理的な構造を生かしたアルゴリズムの工夫が本質的な役割を果たしています.また,バランスの取れた産官学連携も本研究の成功の一つの要因です.
なお,関連する研究成果について,現在,応用数理学会の刊行物での特集が企画されておりますことを申し添えておきます.

梶原 健司, 高木 剛
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所