日本応用数理学会 優秀ポスター賞 (2013年度)

日本応用数理学会では,年会のポスターセッションから優れた研究成果を発表した講演者を「優秀ポスター賞」として表彰しております. 2013年度は,以下の方が受賞されました(敬称略,50音順). 表彰式は,年会懇親会において行われました.

最優秀ポスター賞(1件)

受賞者 受賞ポスター
井元 佑介(九州大学 大学院数理学府),
田上 大助(九州大学 IMI)
[講演題目]
   粒子法の近似作用素に対する打ち切り誤差解析

[講演概要]
   SPH法やMPS法のような粒子法において,領域内の粒子を中心とした開球が領域を被覆するときの開球の半径を粒子配置の指標として,補間作用素,近似勾配作用素,及び近似ラプラス作用素に対する打ち切り誤差解析を行った. さらに,数学的に求めた収束次数と対応した数値計算結果について紹介する.

優秀ポスター賞(4件)

受賞者 受賞ポスター
飯野 桃子(金沢大学),
小林 康明(北海道大学・JST CREST),
堤 も絵(資生堂),
熊本 淳一(資生堂・JST CREST),
北畑 裕之(千葉大学),
傳田 光洋(資生堂・JST CREST),
長山 雅晴(北海道大学・JST CREST)
[講演題目]
   末梢神経伸長の数理モデル

[講演概要]
   末梢神経伸長のメカニズムは解明されていない点が多い. 伸長に関与する物質を特定するため,スリットで隔てられた2つのチャンバーの一方に神経細胞を置き,各チャンバーに様々な化学物質を添加した時の伸長の様子を観察する実験系(Axis)が用いられている. 本研究では,バネビーズモデルにもとづく末梢神経伸長の数理モデルを提案し,Axis実験と合わせた状況設定のシミュレーションを行った結果について発表する. また,実験では試されていないいくつかの設定についてもシミュレーションを行い,予想される実験結果についても報告する.
石田 祥子(明治大学 先端数理科学インスティテュート),
野島 武敏(明治大学 先端数理科学インスティテュート),
萩原 一郎(明治大学 先端数理科学インスティテュート)
[講演題目]
   折紙の逆問題:折り畳み可能な湾曲する筒を成形する折線パターンとその規則性

[講演概要]
   湾曲している筒が与えられた時に,それを折り畳むために必要な折線パターンを導く手法を示す. 1枚の紙で自由曲面を表現するには,自由曲面の多面体近似および切り込みや中抜きが必要であるが,中抜きせずにその部分を折り畳むことにより,規則的折線パターンを維持したまま,湾曲する筒の折り畳みモデルを得ることができる.
岡田 純一(東京大学大学院新領域創成科学研究科),
鷲尾 巧(東京大学大学院新領域創成科学研究科),
山下 尋史(東京大学循環器内科),
假屋 太郎(東京大学循環器内科),
今井 靖(東京大学循環器内科),
永井 良三(自治医科大学),
杉浦 清了(東京大学大学院新領域創成科学研究科),
久田 俊明(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
[講演題目]
   心臓再同期療法の患者個別シミュレーションにおける最適化問題

[講演概要]
   CRT(心臓再同期医療法)とは,両心室に設置した電極から心筋に電気刺激を与えることにより不全心筋の収縮を同期させる治療法のことで,薬物治療に較べて予後の生存率が高いことが報告されている. 我々は独自に開発したマルチスケール・マルチフィジックス心臓シミュレータ(UT-heart)を用いて,CRTの電極位置・通電タイミングのオーダーメイド最適化システムを開発している. 今回は,このシステムの最適化問題の数理に関して報告する.
佐藤 寛之(京都大学) [講演題目]
   シュティーフェル多様体上の最適化による行列の同時対角化およびその独立成分分析への応用

[講演概要]
   実対称行列の同時対角化問題はシュティーフェル多様体上の最適化問題に帰着される. 本講演では,この最適化問題に対する多様体上のニュートン法を導き,そこで現れるニュートン方程式に対する効率的な解法を提案する. また,数値計算の結果および独立成分分析への応用も併せて紹介する.